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漆や木材、様々な箸の魅力を楽しむ

2016.05.31 update

銀座夏野 2/3回目

銀座夏野で扱っているお箸は、漆で塗り込められた「塗り箸」と、木材の質感を楽しめる「木箸」に大きく分類することができます。このほか、竹製、象牙製、金属製、樹脂製のお箸があります。


何層にも厚く漆を重ね、なめらかで艶やかな質感と丈夫さが特徴の「塗り箸」。箸先がツルツルしてすべりやすいという声もあるので、乾漆蒔という技法で敢えて箸先をザラザラにして滑りにくくしているものも。異なった色の漆を使い美しい模様を研ぎ出したり、金銀などを使って模様を描いたり、全国各地の様々な技法を楽しむ事ができます。


漆を塗り重ねず、エッジや面を出したり、先端を細長くすることができるのが「木箸」(写真は、黒檀とサッチーネの夫婦箸)。


ちなみに竹箸は、繊維が縦にまっすぐ伸びているため、横からの力に強く粘りのある材質のため、木箸よりも更に細く作ることができます(写真は京都の竹を使い、京都の職人が手がけた「京銘竹」というシリーズの一膳)。

木箸は、三角形から始まり、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、十六角形があり、形を楽しめます。天然資源である木材は、良質な材ほど年々入手が難しくなってきており、材料の確保に苦労しています。お箸を作るのに適した硬い木材は広葉樹であることが多く、充分に成長するのに時間がかかるというのも悩みどころ。


希少な材料を使っているため、どうしても高価になってしまう木箸ですが、このような事情のため十年、二十年と大事に使えば、将来は非常に貴重なものになる、と考えることもできます。経年変化により深みのある飴色を帯びてくるクワを使った木箸は、革製品のように「育てる」楽しみもあります。


お手入れについても伺いました。塗り箸も木箸も、どちらも木材を使っているため、高温のお湯を使い急速に乾燥させる食洗機の使用はご法度。手洗いしたあとは、できるだけ早く水滴を拭うのが長く使うコツだとか。特に木箸は使っているうちに油分が飛んで白くなってしまうので、オリーブオイルなどを塗ってお手入れをすると良いそうです。

お箸にオリーブオイル。なんだか意外にも思えますが、家庭にあるものでお手入れができるのは、手軽で有り難いですね。

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銀座夏野
東京都中央区銀座6-7-4 1F(西五番街 6丁目)