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老舗呉服屋の若旦那に聞く、呉服入門。

2016.05.24 update

銀座越後屋 2/3回目

洋服が一般的になった現代、敢えて和服を着ようにも、どうしたらいいのかわからない…。そんな方のために、老舗呉服屋、銀座越後屋の若旦那・永井勝久氏に呉服入門について詳しく教えてもらいました。


まずは選び方から。和服を仕立てる場合は、用途や予算を店員さんに相談するところから始めます。冠婚葬祭などの行事、お茶や生け花といったお稽古、普段着などといった用途と、予算を伝えてみましょう。和服の仕立てにかかる時間は、約1か月ほど。誂えの場合は約2か月ほどかかるそうなので、あらかじめ使いたい日程が決まっている場合は、余裕を持って注文するのが安心です。


帯は、女性の場合「袋帯」と「名古屋帯」の二種類が代表的なものになります。異なるのは、長さ。袋帯のほうは重量感があり、一般的にはフォーマル向き(二重太鼓)。袋帯を簡素化したものが名古屋帯で、一般的にはカジュアル向き(一重太鼓)とされています。


2016年の干支にちなんだ、申のかわいらしい帯も見せていただきました。

和服を仕立てたら、当然、履物や鞄、小物なども揃えたくなります。銀座では、履物は「ぜん屋」、ふくろものは「銀座大和屋」、べっ甲のかんざしなら「銀座かなめ屋」、帽子をかぶるときは「銀座ボーグ」といったように、和装の専門店が「分業」のようにそれぞれを扱っていて、互いに連携しあっているそうです。それぞれのお店がそれぞれの文化を育てながら、「銀座の和装」という流れを作り出している、とも言えるでしょう。銀座で着物を仕立てるということは、その流れの中に加わっていく、ということでもあるのかも知れません。


一方で、立派な反物には数十万という値段が付いているため、いざ「買い求める」となると尻込みしてしまう人も多いでしょう。しかし、浴衣であれば帯も含めて5~6万円から、比較的リーズナブルに揃えることが可能とのこと。今年こそは浴衣を仕立ててみたい、いつかは自分へのご褒美に銀座で浴衣を仕立てたいと考えている人は、銀座越後屋で相談してみてはいかがでしょうか。


「着方の基本をご存知の上で敢えて崩すのは、お客様の自由」と永井氏。「着方の基本」を習得した先には、和装の新しい楽しみ方が見つかるかもしれません。

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銀座越後屋
東京都中央区銀座2-6-5(ガス灯通り 2丁目)